年配の方を対象に、より安全・安心して取り組むことができる暑熱順化に関する普及啓蒙活動とその継続性を維持する具体的な方法のご提案 熱中症予防声かけプロジェクト

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賛同会員からの活動報告
2023.04.20 MADOショップ蟹江学戸店  戸谷硝子住建株式会社

年配の方を対象に、より安全・安心して取り組むことができる暑熱順化に関する普及啓蒙活動とその継続性を維持する具体的な方法のご提案


【期間】
2023年4月15日~

【取組内容】 
猛暑時期に向けて、4月から暑熱順化の必要性とその効果的な方法につきまして、お声かけを実施しました。総務省で公開された、熱中症搬送に関する報告書では、2022年5-9月における屋内の熱中症搬送ケースが全体の約40%(n=28,064)、全体の約55%(n=38,725)が65歳以上の年配の方で占めてました(※1)。これらの結果から年配の方が熱中症リスクを受けやすいため、主に年配の方を対象とした、特異的な熱中症対策が必要であると考えました。
 以前、暑熱順化で得られる効果をより大きくするために、運動後に入浴する方法をご提案させていただきました(※2)。これは、順応効果の指標である、発汗量を増やすことを目標としてます。発汗量は、体内の水分量に依存するため、多くなるほど体内から熱を逃がすことができる一方で脱水進行に伴う身体への負担が大きくなります。特に、年配の方ほど体内の水分量が少ないため、若年者に比べて同一の熱ストレスに対して発汗量が少ないことが明らかにされています(※3)。したがって、年配の方が、暑熱順化を行う上で、体水分量を多くすることの重要性を認識する必要があると考えました。
 体水分量をより効果的に増やすひとつの方法として、運動・入浴後に牛乳を飲むことをご提案しました。牛乳には、タンパク質と糖質が含まれているため、発汗の素材である血液(体水分)量を増やすことができる利点があります。実際、運動直後(30分以内)に牛乳を飲んだ人では、飲まなかった人に比べて、血液(体水分)量が3%以上多くなることが報告されています(※4、5)。この方法は、少なくとも公立小・中学校の給食時に飲んでいた日本人にとって馴染みのある行動であるため、1)新しく取り組むうえで心理的なハードルの高さが低い、2)比較的低価格のため手に入りやすい、3)続けやすいなど、高い波及性、汎用性、継続性が備わっています。また、弊社が取り扱う入浴槽シンラ(TOTO社製)は、入浴効果を最大限に発揮するために肩からお湯を機械的に流して短時間で体温を上げることができるため、長時間入浴による脱水リスクを抑制できる可能性があります。つまり、入浴による一定の熱ストレスを確保しつつ、入浴後に牛乳を飲むことで、年配の方が脱水症状による熱中症リスクを抑えるうえに、より高い順応効果を後押ししてくれる可能性があります。
 そこで本取組では、入浴槽シンラと牛乳を用いて、より効果的な暑熱順化に対する運動と入浴の組み合わせ方法と、その直後にできるだけ早く牛乳を飲む習慣を身に着けることを普及させることを訴求しました。

【工夫したポイント】
 本取組における工夫したポイントは、以下の3点になります。
(1)4月15日(土)に開催された、お客様感謝祭にご来店いただいた方に、運動と入浴の組み合わせ効果が暑熱順化の適応に有効であることをご説明させていただいたこと
(2)さらに従来の腰湯に加えて、肩からお湯を流すことで、より効果的に身体を温めることができる入浴漕シンラ(TOTO社製)の特色を多くの方に知っていただくために、弊社の倉庫にシンラを設置し、赤外線サーモグラフィーを用いてご説明させていただいたこと
(3)年配の方の体水分量が少ないことがひとつの原因で、熱中症になりやすいことから、牛乳を用いて、より効果的な水分補給方法をご提案させていただいたこと

【SDGs達成につながるアクション】
 本取組では、お湯の温かさをより長く保つことができる断熱性素材の入浴漕に加えて、追い炊きしないまま温かい湯を循環して用いることができるため、入浴時の水道水やガス使用量を抑制できるなど、経済的な面から地球温暖化の進行予防にもつながるご提案を行いました(ゴール番号 6・7・12)。

【取組成果】
経過中

【参考URL】
(1)総務省消防庁、熱中症による救急搬送人員に関するデータ、https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html
(2)賛同会員からの活動報告、屋内(自宅内)で対策できる暑熱順化方法に関する普及啓蒙活動とその継続性を支持する具体的な方法のご提案、https://www.hitosuzumi.jp/spread/detail/2599
(3)環境省、熱中症対策行動計画、熱中症対策推進会議、https://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_rma.php
(4)Goto M et al. 2010. Protein and carbohydrate supplementation during 5-day aerobic training enhanced plasma volume expansion and thermoregulatory adaptation in young men. J Appl Physiol (1985). 2010 Oct;109(4):1247-55.
(5)Uchida K et al. 2018. Interval Walking Training and Nutritional Intake to Increase Plasma Volume in Elderly. Med Sci Sports Exerc. 2018 Jan;50(1):151-158.


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